イタリア料理が人気なのは30年のバブル絶頂の頃からだろうか?イタリア料理が人気なのはなぜだろうね。オリーブオイル、ニンニク、トマト、唐辛子とシンプルなベースに、玉ねぎ、にんじん、セロリのみじん切りを炒めた「ソフリット」が入る。
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イタリア料理が大好きな日本人 本当にイタリア料理を食べてますか?
イタリア料理は不思議と日本人は大好きである。特に赤ちゃんが離乳食を食べ始めて、最初に口にする外国料理はイタリア料理だと思う。ピザ、スパゲティはその典型である。
問題は日本人は本物のイタリア料理を食べているのか?ということ。
パスタを例にするとわかりやすい。
カルボナーラ
グアンチャーレという豚の頬肉の塩漬けに胡椒などの香辛料をまぶして作られる伝統の食材が必ず入る。
代用品で使われるのは、パンチェッタでブダバラ肉の塩漬けである。
ベーコンを使うイタリアの店を見たことがないし食べたことがないとイタリア人が言っていた。
それに加えて、卵の黄身を使う。全卵を使う場合もあるが、イタリアでは卵の黄身に、ペコリーノロマーノをすりおろして卵とチーズのソースを作りパスタに絡めて作りあげる。
生クリームを使用しない。
イタリア人はパスタに生クリームは絶対に使わない。
というか生クリームを使ったソースが出てきたら、吐き出すだろう。
ところが、日本のカルボナーラは、ベーコン、卵、玉ねぎ、パルミジャーノ、生クリームを入れて作るのが多い。
誰が、この代用レシピで作って広めたのか?
個人を特定することは不可能なのだが、日本でイタリア料理の大御所と呼ばれるお店のシェフが、ベーコンと生クリームを使っている。
食材が手に入らないから、代用食材で作る日本のイタリア料理
食材が揃わないから代用食材でなんとか作る。
グアンチャーレ、パンチェッタ
グアンチャーレを手に入れるためには、イタリアから取り寄せる必要がある。
パンチェッタは、東京の高級スーパーにいけば手に入る。
自宅で作ろうと思えば、比較的簡単に作ることができる。
食材が買えなければ、代用品としてベーコンが採用されたと言っていい。
日本で最初にベーコンが作られたのは、千葉県である。日清戦争で捕虜としたドイツ人(青島にいたドイツ人)を千葉県習志野市実籾の捕虜収容所から千葉県の牧場に移し、そこでベーコン、チーズが作られた。
ドイツ軍捕虜による酪農技術の日本への輸入が始まったのだ。
ドイツ人捕虜の中には、そのまま日本に定住した人も少なくなかったと聞く。
だから、千葉県に「ドイツ村」があるのだと。
明治時代から徴兵制の影響もありベーコンの味が日本人に馴染んでいるのかもしれない。
イタリア料理の話に戻そう。
イタリア料理で問題は、チーズだ。
ペコリーノロマーノは、長期熟成のものは塩あじが強烈で「しょっぱい」という感じになる。
ペコリーノロマーノ種類がたくさんあって、短期熟成のしおがすくないものもある。
これを使うのが、本来の味なのだと思う。
加工食材は輸入量が多くなって、一般に普及すれば、価格が安くなる。
ところが、代用食材に加えてレシピが日本独自のものに書き換わり、それを広めるイタリアで修行したことがないイタリア風日本料理のシェフが増えすぎているから、一向にイタリア料理を食べることができない。
アマトリチャーナ
トマト、グアンチャーレ、ペコリーノアマトリーチェ
本物を食べれたのは、フラットリア(高田馬場)である。
大貫シェフは神宮前にあった名店「La Patata」で長年修行を積んでから、イタリアで修行した。
La Patataの土屋公一シェフはイタリアの素材にこだわった本格的なイタリア料理を作っていたし、弟子たちの指導も厳しかった。
絶えず、スピードと完成度を要求するシャフのもとで鍛えられたシェフだ。
野菜、肉、魚は全て生産者から直接仕入れる。
イタリアから食材は直送させる。
イタリアで修行中に仕入れルートは確保してきたのだと。
当たり前だよね。
イタリアで主張していない料理人は、グアンチャーレをものすごく高く仕入れるでしょ。
そうすると、アマトリチャーナだけで3500円取らないと儲けなし状態になる。
だから、面倒な仕入れをするのが嫌だから「ベーコン」を使うイタリア風日本料理人となる。
イタリア人シェフによるYouTubeの料理を見ていると本物が何かを教えてくれる
料理人の世界は本物を学ばなければいけないのか?
はっきり言うが本場イタリアで修行していいない料理人は、イタリア料理人ではないのか?
イタリア風日本料理人になれても、イタリア料理人にはなれない。
京都で修行していないイタリア人がイタリアで代用食材で「京料理」と言って店を開店することはできる。
だけど京料理だろうか?
東京で修行したことがない寿司職人が「江戸前」と言う看板を出して通じるのだろうか?
京都で人気の鮨屋さんは18年間東京で修行して独立。
江戸前風京都の鮨として人気なのだが、「江戸前風」と自称している。
イタリア人から評価を受けないイタリア風日本料理
AQI(Adesivo di Qualità Italiana)イタリアンレストラン品質認証マークは,イタリア料理の伝統的なレシピを遵守し、イタリアの文化とホスピタリティーをお客様にお伝えする努力をされているイタリアンレストランに在日イタリア商工会議所がその品質を認定させていただく機関認定です
イタリアレストラン品質認証マークというのをイタリア商工会議所が発行しているが、実に疑わしい。
伝統レシピを守っているイタリア料理店であると書いてあるが、多分、審査員が来た時だけイタリア伝統レシピにしている店がある。
実際に食べにき、代用レシピで作った料理が登場してきたから「大笑い」である。
特に地方の店にその傾向が堅調に現れる。
多分、登録するのにお金を払えばいい感じになっていて形骸化された感じ。
審査している人は、普段ふらっと食べに行ってほしい。
伝統レシピとはほど遠いレシピで作られてますよ。
本物を探しにいきましょうか?
全国イタリア料理コンククールで優勝したシェフの店が入っていないことも大問題。