アップルのデザイン部門のトップであるジョナサン・アイブ氏が2019年年末に退職する。退社後はデザイン会社を設立するという。アップルのデザイン部門を率いてきた責任者であり、ジョブズが復帰したアップルの再生と発展に大きく貢献してきたアイブ氏が退職してアップルはどうなるのだろうか?
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衝撃的なデザインだったiMac
1992年にアップルに入社した英国人、ジョナサン・アイブ氏(通称ジョニー・アイブ)は数々のヒット作をデザインしてきたスーパーデザイナーですよね。
アップルの新製品が発表になるとジョニーアイブが解説してくれるでしょ。
これが楽しみだった。
iMacのCMを今でも覚えているよ。
衝撃的だった。
グリーン、イエロー、レッド、バイオレット、ミントの5色あったの。
秋葉原の電気屋さんに並ぶ前に、有楽町西武で即売会があって、その場で買ったのを覚えている。
iMacに向かって「一緒に帰ろう」と心の中で話しかけて持って帰った。
白い箱にグリーンのiMacの写真がプリントされていた。
電車に乗って、みんな見るのよ。iMacの箱をね。
子供が指差して「これなあに」と聞いてきた。
「魔法の箱よ」と答えたのも覚えている。
スティーブ・ジョブズが亡くなった時、ジョニーアイブが語っていた。
「スティーブ・ジョブズとはよく旅行に行った。ホテルのフロントにつくと部屋には行かずにフロントのソファーで待っている。時には1時間以上もね。するとスティーブ・ジョブズから電話がくる。このホテルはクリエイティブなアイディアは生まれてこない。ホテルを変えようとね。だから、部屋に行かずに待っているのだ」とね。
iPhoneのデザインも2つ検討されていた。
iPhoneのタッチパネルとiPodのくるくる回るボタンとどっちにするかを最終的には、タッチパネルが採用された。
でも、それまで何回もデザインし直して、何回もダメ出しされて、デザインが決まってから、その箱の中に入れる部品のサイズを調整して、ようやく完成した。
でも、ジョブズは「ボタンの位置をあと2ミリ下にして」とオーダーしてきた。
逆らったら最後「クビ」になる。
アップルの製品のデザインは完璧を求められてきた。
PowerBookシリーズは、パソコンの底板までデザインされていた。
普通じゃないでしょ。
その普通じゃないこだわりをところん追求したのがアップルであり
ジョナサンアイブのデザインだった。
Love Formという会社が設立される
ジョナサンアイブがアップルを退社して作るのは、Love Fromという会社。
ウエラブルの製品デザインをするらしいけどね。
アップルはLove Fromの顧客になる。
つまり、引き続きジョニー・アイブにデザインを発注する。
頑張って欲しいのは、アップルに残ったデザイナーたちかな。
もっと、斬新なデザインを作り出して欲しい。
アップルにはインダストリアルデザインよりも優先されるべきデザインがある
アップルはデザインはジョニー・アイブに発注を継続することになった。
もっとも、アップルが優先するべきことは、OSの安定性と開発だ。
SiriよりもGoogleの方が優秀だ。これは事実だ。
「オーケーGoogle」と話しかけ、要望は確実にこなしてくれる。
アップルの弱点であるSiriとOS Xを完璧にするためにどうしたらいいのか?
システム開発チームが法人向けに、設計したアプリもIBMの開発が停滞している。
iTunes Storeで購入したmusicが消える現象も解消されていない。
修正するべき問題点はアップルには無限にある。
ジョニー・アイブ お疲れ様!
相当疲れていると思う。
最近は、新製品の発表があっても
ジョニー・アイブの解説動画が
YouTubeにアップされていないのは、
退社することが決まっていたからだろうか?
ジョニー・アイブが設立するLove Fromから
革新的な製品が誕生することを願っている。
ジョニー・アイブがアップルを退職しても、アップルのデザインがダサくなることはないだろうな。
沈むこともないだろう。